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水質汚濁防止法をわかりやすく解説!はじめて届出担当者になったら最初に確認すべき5点

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うちの工場の「水質汚濁防止法」の届出担当者になったけど、法律読んでも全然よくわからない。
行政機関のサイト見たけど、何から手を付けていいか、ピンとこないし。。
要点だけ理解して、具体的に何をすればいいのか知りたい!

 

今回はこんな悩みを解決します。

 

例えば、こんな方におすすめです
・企業の環境部署にはじめて配属された方
・新しく特定事業場の経営者・工場長になる方
公害防止管理者を受検する予定の方
水質汚濁防止法の概要をわかりやすく知りたい方  など 

 

ちなみに筆者の私ですが、こんなキャリアがあります。

 

公害防止管理者の有資格者

水質汚濁防止法の届出に関する実務経験者

 

本記事は、環境省自治体の情報を参考にしていますので信頼性は高いです。

 

この記事を読み終わった後は、きっと、担当者として、水質汚濁防止法の全体像が見え、何から始めたらいいのか、具体的にわかるようになっているはずです。

 

本記事の内容
  • 最初に確認すべき5点
  • 実際に届出が必要な場面

 

 

最初に確認すべき5点

具体的には、以下の手順のとおり進めてみてはどうでしょうか?

 

水質汚濁防止法の概要の理解

②自社工場の届出

③特定施設

④排水

⑤有害物質の使用状況

 

 順番に説明します。

 

 

水質汚濁防止法の概要の理解

 

まずは法の概要を理解しておきましょう。全体像が掴めると、効率よく進めますよ。

 

法の趣旨は?

この法律、簡単に言うと、

川や湖、海などの「公共用水域」や、「地下水」の水質を守るため

に作られたものなんです。

 

その方法として、

汚れた水が出る施設(特定施設)がある事業場(特定事業場)から

公共用水域に排出される水(排出水)と地下に浸透する水

法律で規制しましょう、というものです。

 

なので、事業者側の立場から見ると、

いろいろと規制されているとともに、

損害賠償責任まで明記されている法律なんです。

 

そうなんですね(汗)

 

 水質汚濁防止法の目的
第一条 この法律は、工場及び事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の浸透を規制するとともに、生活排水対策の実施を推進すること等によつて、公共用水域及び地下水の水質の汚濁(水質以外の水の状態が悪化することを含む。以下同じ。)の防止を図り、もつて国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、並びに工場及び事業場から排出される汚水及び廃液に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図ることを目的とする。

 

法の全体像は?

水質汚濁防止法の全体の構造を掴んでおきましょう。

 

なかなかすべてを理解するのは、ハードですよね。。

 

赤字が、事業者に関係する部分です。

 

とりあえず、ここでは、

「法律の一部だけが関係する」

ということを理解してください。

 

事業者の責務は? 

法律を読み解くと、具体的にやらなければならないことは以下の点です。

 

  1. 特定施設などの届出義務
  2. 排水基準の遵守義務
  3. 有害物質の地下浸透禁止
  4. 有害物質使用特定施設などの構造基準や点検の遵守義務
  5. 排出水の測定・記録・保存義務
  6. 事故時の措置(及び届出義務)

 

 つまり、通常では、主に、

「届出」「基準を守る」「点検」「測定」

 だけなので、

 

事務仕事は「届出」だけです。

 

この他、もし法律違反のようなことがあれば、

罰則や賠償責任が問われることもありますが、

最近では、全国的に事例は少ないです。

 

 

②自社工場の届出

法律の概要が把握できたら、

次は、実際の自社の届出を見てください。

 

過去に特定施設を設置した際や、何か変更があった場合、

行政機関に届出し、押印がある控えがあるはずです。

 

まずは現状の自社の届出内容を把握しておくことが必要です。

 

ちなみに大手企業などは、各地に複数の事業場があるケースもありますが、

その場合は、事業場毎に届出が必要になります。

 

新たに届出する予定の場合

自治体のホームページに、

届出の様式や記載例が掲載されていることが多いので、

まずはどんなものか、確認してみてください。

 

自治体って、県?市?町?どこ?

 

都道府県、または大・中規模の市です 

届出先は、工場のある場所により、様々です。

 

小さい市町村の場合は、都道府県の出先機関になりますが、

政令指定都市中核市などの規模になると、

届出先は市になります。

 

都道府県のホームページに、各市町村ごとの届出先の案内があるケースが多いです。

一番確実なのは、お住いの市町村の役所に問い合わせてみることです。

ちなみに、担当部署は、環境部局が多いです。

 

(参考として、東京都環境局のものは以下のとおり)

https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/application/bunya/water/pollution_prevention.files/example_secchi.pdf

 

届出が見つからない!?

もし過去に届出しているはずなのに、探しても見つからない!

 

・・・ということであれば、所管する自治体にご相談ください。

 

ただし、自社の届出であっても、

閲覧するには、情報公開請求が必要になることもあります。

 

 

③特定施設

自社の届出を見つけたら、「特定施設の種類」の欄を確認してください。

 

そもそも特定施設とは?

水質汚濁防止法の主役みたいなものです。

 

わかりやすくいうと、汚れた水や廃液が発生し得る施設で、

法律(政令)で規定されている施設です。

 

政令をみると、特定施設の多くが、

「業種」「施設の種類」が指定されています。

 

単純に規定されていれば、特定施設に該当します。

 

ちなみに業種は、会社全体ではなく、工場単位で見た方がいいです。

 

特定施設とは?

 第2条

 この法律において「特定施設」とは、次の各号のいずれかの要件を備える汚水又は廃液を排出する施設で政令で定めるものをいう。
 
 

 政令で定めるもの」は下記より【水質汚濁防止法施行令 別表第1】をご参照ください

水質汚濁防止法施行令 | e-Gov法令検索

 

 ※ 水質汚濁防止法とは別に、都道府県条例により「特定施設」を規定しているケースがあります。

 

 

新たに届出する予定の場合

まずは、どの特定施設に該当するか調べる必要があります。

 

施設メーカーは理解しているはずですが、不明な場合は各自治体相談してください。

  

 

④排水

特定施設があった場合、その工場・事業場全体を「特定事業場」と呼びます。

 

そして特定事業場から公共用水域に排水

(生活雑排水、冷却水、雨水などすべて含む)を流す場合、

この排水に「排水基準」の規制がかかります。

 

ちなみにこの排水のことを「排出水」といいます。

 

排出水が「肝」

この排出水が、基準を超えたらOUTです。

 

法律上「直罰式」と言われ、基準値超えをしたら即罰則適用という考えなのです。

 

実際のところは、罰則が即適用されるかは、自治体の判断によりますが、

 

汚い水が河川などへ流出してしまうと、重大な影響が出る恐れがありますので、

絶対に守らなければならない基準です。

 

肝に銘じておきます(汗)

 

特定事業場から公共用水域に出る排水を規制

ポイントは特定施設から出る水ではなく、

特定事業場から公共用水域に出る水が対象であることです。

 

例えば、特定事業場からの排水を、

公共用水域ではなく「公共下水道」に流していても、

 

特定事業場敷地内に降ってきた「雨」が公共用水域に流れる場合は、

この雨水に対して規制がかかります。

 

また、特定施設があって、公共下水道に排水している場合、

別途、下水道法の届出が必要です。

 

自社の届出の中で、排出水について確認すべきは以下の点です。

 

・排出水の放流場所

・排出水の水量

・排出水の水質検査項目(どんな物質が含まれている可能性があるか)

 

排水基準とは?

排水基準は、排出水の汚染状態について、

「有害物質(カドミウム等28 物質)」

「有害物質以外の項目(水素イオン濃度等15 項目)」

について、許容濃度が定められています。

 

(詳しくはこちら)環境省_一般排水基準

 

排水基準には、水質汚濁防止法により全国一律に定められた基準に加え、

都道府県条例で定められた一律基準より厳しい基準(上乗せ基準)とがあります。

 

排水基準は、業種、排水量、設置時期及び排出する水域により異なりますが、

有害物質に係る排水基準は排水量にかかわらず、

すべての特定事業場に適用されます。

 

⑤有害物質の使用状況

有害物質を使用している場合、

 

「特定施設」⇒「有害物質使用特定施設」

 

となり、排水基準に加え、

 

「構造基準」などの遵守義務が課されることになります。

 

構造基準とは?

有害物質の地下浸透防止を目的として、

施設の「構造」、「設備」及び「使用の方法」

について規制するものです。

 

具体的には、

・施設の設置場所の床面及び周囲

・施設本体に付帯する配管等

・施設本体に付帯する排水溝等

・地下貯蔵施設

 

について、構造、設備、使用の方法を守らなければなりません。

 

さらに、「点検」とその方法や回数を定めた「管理要領」の作成義務があります。


また点検結果は、「記録」と「3年間の保存」の義務もあります。

 

有害物質使用していると、いろんな規制がありますね。

 

(有害物質使用特定施設等に係る構造基準等の遵守義務)
第十二条の四 有害物質使用特定施設を設置している者(当該有害物質使用特定施設に係る特定事業場から特定地下浸透水を浸透させる者を除く。第十三条の三及び第十四条第五項において同じ。)又は有害物質貯蔵指定施設を設置している者は、当該有害物質使用特定施設又は有害物質貯蔵指定施設について、有害物質を含む水の地下への浸透の防止のための構造、設備及び使用の方法に関する基準として環境省令で定める基準を遵守しなければならない。

 

有害物質貯蔵指定施設とは?

実は、有害物質を使用する場合、特定施設だけではないんです。

 

ん?どういうことですか?

 

有害物質の貯蔵を目的とした「有害物質貯蔵指定施設」というものもあります。

 

この施設は、主に有害物質を含んだ薬品や廃液のタンクなどが該当しますが、

「有害物質貯蔵指定施設」に該当する施設があると、

有害物質使用特定施設と同じく構造基準等の遵守義務が課されます。

 

さらに、届出が必要です。

 

注意が必要なのは、

排水規制とは異なり、汚水及び雨水が全量下水道へ排出される事業場であっても対象となります。

 

 

新たに使用する薬品などがあれば、有害物質の確認をお忘れなく。

 

 

2 実際に届出が必要な場面

実際のところ、届出事務って多いんですか?

 

新たに特定施設などを設置したり、申請内容に変更がなければ、特に不要です。

 

届出が必要な時
① 新しく特定施設・有害物質貯蔵指定施設を設置しようとする場合

② 届出した申請内容に変更が生じた場合
③ 事故を起こした場合

 

 ちなみに、

・特定施設などを新たに設置しようとするとき

・特定施設などの構造等を変更しようとするとき

は、工事着手予定日の60日前までに届出する必要があります。

 

なぜかというと、行政機関が届出を審査する期間でもあり、

届出内容が各基準を満たさないおそれがある場合、

行政機関から計画変更命令が出されます。

 

また、届出者の氏名などの変更は、変更した日から30日以内になります。

 

大手企業の場合など、人事異動などで届出者が変更されることもあると思うので、お忘れなく。

 

ということで、実際の届出事務は、必要に応じて行うものなので、

あまり心配しなくて大丈夫です。

 

(届出事務も大切ですが・・・)
「公共用水域」と「地下水」を汚染しないよう水質の測定や施設の点検等、維持管理をしっかり行っていくことが大切ですね。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?最後までご覧いただきありがとうございました。